ごあいさつ

理事長就任にあたり
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
理事長 小田多佳子


このたび、大阪手をつなぐ育成会の理事長に就任いたしました小田多佳子です。まずは、歴史の長い団体の代表として、コロナ禍をはじめ難しい社会情勢が続いた中をご尽力されました坂本前理事長に、心からの感謝と敬意を表します。その大役を引き継ぐこととなり、身の引き締まる思いです。微力でありますが、育成会発祥の大阪において60余年に渡り活動をつないでこられた先人の思いを、さらに次の時代につなぐため、全力を尽くす所存です。よろしくお願いいたします。

 私の息子は平成5年生まれの29歳、重度自閉症です。息子が5歳の時に夫が死去。それから母子二人での生活でしたが、息子が10歳の時に支援費制度が開始され、その後自立支援法・総合支援法となったおかげで、私たちは様々なサービスを利用しながら地域での生活を続けることができました。知的障がいの福祉が充実していく恩恵を受けながら暮らしてきた親子です。

 育成会に入会したのは息子が4歳の時。会員歴25年の間、たくさんのことを育成会から学びました。地域で生きることの意味や知的障がい者の権利擁護など大切なことを教えてもらい、東日本大震災や津久井やまゆり園の事件など大きな衝撃を受けた時は、広く支えあい仲間とつながることで心が救われた経験もしました。「社会は、待っているだけでは変わらない」ことも覚えました。そして今も、若い母達とのつきあいから、我が子の障害に悩み・不安を抱える親の心は、時代が変わっても同じであることを実感しています。

平成の時代に子育てした経験をもとに、育成会が育成会らしく、令和の時代をどのように活動していくか、会員の皆様をはじめ多くの皆様の声に耳を傾けながら、活動を推進していきたいと思っておりますので、ご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。

令和5年6月13日

社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 理事長 坂本 ヒロ子
社会福祉法人
大阪手をつなぐ育成会
理事長 小田 多佳子